早稲田大学の学生259人を対象にアルバイトの実態調査を行いました。どれくらいの学生が実際にバイトを行っており、どこで、どんな仕事をし、何を重視しているのか、学年・性別・キャンパス別に読み解いています。
| 回答者 | 現在バイト中 | 掛け持ち率 | 月収中央値 |
| 259人 | 72.2% | 42.8% | 6万円 |
調査期間:2026年4月15日〜5月7日 | オンライン調査
大学にとってアルバイトは、単に生活費や趣味のお金を得るだけでなく、大学以外で人間関係を広げたり、社会経験を積んだりする場にもなります。一方で、授業やサークルとの両立、シフトの融通、人間関係など、不安や負担を感じる場面もあります。
そこで2026年4〜5月、早稲田大学生を対象にアルバイトの実態調査を実施しました。この記事では「今働いているか」「勤務時間と月収」「経験した職種」「仕事選びで重視すること」「おすすめの勤務地・職種」「未経験者が感じる不安」を、回答データから読み解きます。
- アルバイト中は72.2%。ただし入学すぐの1年生は48.5%で、2年生83.9%、3年生94.3%へ大きく上がる。
- 就業者の42.8%が2つ以上を掛け持ち。週20時間以下が93.0%で、月収の中央値は6万円。
- 経験者が最も重視する条件は、給与33.2%。次いで通いやすさ19.2%、仕事内容16.4%、シフトの柔軟性13.1%。
- 早大生おすすめ勤務地は、新宿・池袋・高田馬場・早稲田。選んだ理由の55.1%が学校・自宅・通学動線に関係する。
- 未経験者45人のうち39人が1年生。全員が「やってみたいバイト」を回答しており、未経験は必ずしも就業意欲の低さを意味しない。
調査概要
調査期間:2026年4月15日〜5月7日
調査対象:全国、ガクセイ協賛に登録する約800の学校の学生
調査方法:オンライン調査
回答者:259人
※ 設問の分岐により、現在就業者はN=187、アルバイト経験者はN=214、未経験者はN=45です。
※ 割合は小数第2位を四捨五入しています。
現在アルバイト中は72.2%。1年生は「これから」が多い
259人のうち、現在アルバイトをしているのは187人(72.2%)、していないのは72人(27.8%)でした。全体ではおよそ4人に3人が働いていますが、学年による違いは大きく出ています。

1年生の就業率は48.5%で、2年生の83.9%、3年生の94.3%に比べて低めでした。調査時期が4月15日〜5月7日だったため、入学直後で生活リズムや履修が固まらず、まだ探し始めていない層が多かった可能性があります。一方、4年生は83.7%で、3年生よりやや低下しました。就職活動や卒業準備の影響も考えられます。
| 学年 | 回答者数 | 現在就業者 | 就業率 |
| 1年 | 101人 | 49人 | 48.5% |
| 2年 | 62人 | 52人 | 83.9% |
| 3年 | 53人 | 50人 | 94.3% |
| 4年 | 43人 | 36人 | 83.7% |
性別・キャンパス別では差が見えるが、読みすぎには注意
性別では男性66.0%、女性80.4%がアルバイト就業中でした。キャンパス別では戸山84.8%、西早稲田74.5%、早稲田70.2%、所沢69.7%でした。ただし、性別・キャンパスごとに学年構成や回答数が異なるため、「性別や校舎がアルバイト就業率を決める」とは言えません。あくまで今回の回答者内の傾向です。
| キャンパス | 回答者数 | 現在就業 | 就業率 |
| 早稲田 | 141 | 99 | 70.2% |
| 西早稲田 | 47 | 35 | 74.5% |
| 戸山 | 33 | 28 | 84.8% |
| 所沢 | 33 | 23 | 69.7% |
働く人の42.8%が掛け持ち。週20時間以下が9割超
現在働いている187人に就業しているアルバイトの数を尋ねたところ、1つが107人(57.2%)で最多。一方、2つが65人(34.8%)、3つ以上が15人(8.0%)となり、合計42.8%が2つ以上を掛け持ちしています。

掛け持ち率は学年が上がるほど高くなる傾向があり、1年生32.7%、2年生42.3%、3年生42.0%、4年生58.3%でした。大学生活が進むにつれて必要な収入が増えることと、バイト経験を積むことで、収入・経験・予定に合わせて複数の仕事を組み合わせることができる学生が増えていると考えられます。
週の勤務時間は「10〜15時間」が中央値
同様に、バイトを行っている早大生に、アルバイトを週に何時間くらいアルバイトに費やしているかを尋ねました。

「5〜10時間」が27.8%、「10〜15時間」が27.3%、「15〜20時間」が23.0%で、20時間以下が93.0%を占めました。中央値の区分は「10〜15時間」です。週2〜3回、1回4〜5時間程度の働き方をされている学生が多いと考えられます。
月収の中央値は6万円。10万円以上も18.7%
続いて、アルバイトの月収についても質問しました。

月収は「5万円」が28人で最も多く、次いで「6万円」24人、「4万円」23人でした。中央値は6万円です。一方、10万円以上の回答も35人(18.7%)あり、学業優先の短時間勤務から、まとまった収入を得る働き方まで幅があります。早稲田大学の学生ということもあり、高時給の家庭教師や塾講師のバイトを行っている人も多く、効率的に稼いでいる学生もいるようです。
経験職種は飲食と教育が中心。おすすめは塾講師とカフェ
アルバイト経験者214人の勤務先を職種分類すると、飲食(カフェを除く)が110人(51.4%)、教育系が82人(38.3%)、小売が39人(18.2%)、カフェが29人(13.6%)でした。複数の勤務先を挙げられるため、合計は100%を超えます。学生バイトの定番である飲食に加え、早稲田大学に入学した学力や大学受験経験を生かし高時給が得られる教育系が多くなっています。
「人におすすめたいバイト」は塾講師27.1%、カフェ23.8%

おすすめ職種では塾講師が58人(27.1%)でトップ、カフェが51人(23.8%)で続きました。塾講師と家庭教師を合わせた教育系は71人(33.2%)です。性別で見ると、男性は教育系38.5%、カフェ17.1%、女性は教育系25.8%、カフェ32.3%でした。
| 性別 | 回答者数 | 教育系おすすめ | カフェおすすめ |
| 男性 | 117 | 45人(38.5%) | 20人(17.1%) |
| 女性 | 93 | 24人(25.8%) | 30人(32.3%) |
また、これらの職種をお勧めする理由について自由記述式で回答してもらったものを分類すると以下のようになっています。(複数回答あり)

塾や家庭教師など教育系をおすすめする理由として、短時間で稼げることや肉体的・精神的に負担が少ないことがあげられ、バイト自体が楽しめることや良い環境で働けること、自身の成長性などを加味した回答となっています。
仕事選びの最優先は給与。ただし学年・キャンパスで違いも
アルバイトの目的は「遊ぶお金」30.4%、「趣味に使うお金」23.8%、「生活費」20.6%が上位でした。仕事選びで最も重視する条件は、給与33.2%、通いやすさ19.2%、仕事内容16.4%、シフトの柔軟性13.1%、職場の雰囲気8.4%の順です。

学年別では、1年生の45%が給与を最優先にしたのに対し、4年生は仕事内容29%が給与24%を上回りました。経験が増えるにつれて、時給だけでなく、仕事内容や将来につながる経験を意識する層が増える可能性があります。
おすすめ勤務地は新宿・池袋。決め手は“いつもの動線”
現在の主に働いているバイト先の最寄り駅は、高田馬場が10人(5.3%)、池袋9人(4.8%)、渋谷8人(4.3%)、早稲田7人(3.7%)、新宿・中野各6人(3.2%)が上位でした。ただし、その他の駅が113人(60.4%)にのぼり、実際の勤務地は首都圏に広く分散しています。
一方で、おすすめする勤務エリアは、現在働いているエリアとは少し異なっています。

早稲田大学の学生がバイト先としておすすめの駅は、新宿36人(16.8%)、池袋26人(12.1%)、高田馬場・早稲田各19人(8.9%)、渋谷14人(6.5%)でした。早稲田・高田馬場・西早稲田を合わせると40人(18.7%)です。大型ターミナル駅の求人量と、大学周辺の通いやすさの両方が支持されています。
理由の55.1%が学校・自宅・通学経路

駅をすすめる理由は「通学動線の駅」20.6%、「家の最寄駅」18.2%、「学校の最寄駅」16.4%で、合計55.1%となりました。「時給が高い求人が多い」16.4%や「求人が多い」10.3%も勤務地を決める上で重要な要因でありますが、それ以上に毎日の移動に無理なく組み込めることが大きな判断軸となっているようです。
| キャンパス | 回答者数 | おすすめ駅の上位 |
| 早稲田 | 114 | 新宿、早稲田、池袋・渋谷 |
| 戸山 | 28 | 高田馬場・池袋・早稲田 |
| 西早稲田 | 41 | 新宿、池袋、西早稲田ほか |
| 所沢 | 27 | 池袋、所沢、新宿 |
よかったことは「社会経験」。つらかったことは時間と人間関係
アルバイト経験者214人に「よかったこと」を自由記述式で回答してもらった内容をまとめると、54.2%が「社会経験・スキル」に関することになり、「収入関連」が25.7%、「人間関係」が24.8%も上位となりました。お金だけでなく、大学外での経験そのものや交友関係の拡大に価値を感じる学生が多いことがわかります。

| 「人間関係が学校外に広がること」
アンケート自由記述より |
| 「時間の有効活用、スケジュール管理能力が身につく」
アンケート自由記述より |
| 「お金を稼ぐ大変さを知ったこと」
アンケート自由記述より |
つらいことは「時間・学業との両立」30.4%
同様に「つらかったこと」の回答をまとめると、「時間・学業・生活リズム」に関する回答が30.4%、「人間関係・ハラスメント・接客」が27.6%、「身体的負担・忙しさ」20.1%、「業務・ミス・責任」18.2%が上位でした。「特にない」も8.4%ありました。求人情報の確認だけでは判断しにくいことが、実際に辛いと感じる要因になっています。時給の高さだけでなく、面接時に試験期間のシフト調整や研修を確認したり、口コミや口頭で先輩の声なども確認してみる必要があるでしょう。

| 「勉強の時間や友達と遊ぶ時間が減る」
アンケート自由記述より |
| 「カスタマーハラスメントに度々あう」
アンケート自由記述より |
| 「少人数シフトが多く、給料に見合わないと感じた」
アンケート自由記述より |
バイト未経験者の多くは1年生。「したくない」より「まだ始めていない」
これまで一度もアルバイトをしたことがない45人のうち、39人(86.7%)が1年生でした。未経験の理由は「部活・サークル」22.2%、「授業・ゼミ」17.8%が上位で、自由記述には「入学したばかり」「探している途中」といった回答も見られました。

やってみたい職種は塾講師13人、カフェ10人、家庭教師8人、居酒屋5人などで、45人全員が何らかの職種を回答しました。教育系(塾講師・家庭教師)は21人で、未経験層でも特に関心が高い分野です。

働きたい場所は「自宅の近く」44.4%と「通学動線」35.6%で、合計80.0%。初めての仕事ほど、移動負担の小ささが安心材料になります。ネガティブイメージでは「特にない」が44.4%で最多でしたが、人間関係・ハラスメント20.0%、忙しさ・大変さ17.8%、シフトの自由11.1%への不安も見られました。
| 「人間関係の構築に苦労しそう」
未経験者の自由記述より |
| 「シフトの融通がきかないのが心配」
未経験者の自由記述より |
まとめ:早大生の求人選びは「収入×動線×安心感」
今回の調査では、早稲田大学生の72.2%が現在アルバイト中で、働く学生の42.8%は複数の仕事を掛け持ちしていました。月収の中央値は6万円、週の勤務時間は20時間以下が93.0%。大学生活が優先であるため、限られた時間の中で無理のない範囲で収入を確保している学生が多く見られます。
バイト選びでは給与がもちろん重要ですが、プラスアルファで何が得られるかによって選ぶ職種や勤務先が変わってきています。また、勤務地は学校・自宅・通学経路が、特にはじめてバイトする人には学生生活に組み込みやすくなって重視されています。一方で、バイト生活にも慣れてきた人は、他の目的を加味してターミナル駅だけでなく勤務地を選んでいるようです。おすすめ職種は塾講師・家庭教師などの教育系とカフェが二大候補でした。一方で、バイト未経験者の多くは入学直後の1年生で、バイト意欲が感じられ、これらの職種も人気となっていました。
これからバイトを探すなら、時給だけでなく「通いやすさ」「授業・試験期間に合わせたシフト」「研修・相談体制」を並べて比べるのがおすすめです。自分の生活動線に無理なく入り、続けやすい仕事を探すのが良いでしょう。