派遣社員の給料の平均や仕組みを徹底解説

近頃では、ワークライフバランスを重視する方も増えており、派遣社員として働きたいと考える方も多くいらっしゃいます。ですが実際のところは、いざ働くとなるとプライベートとの両立だけでなく、その対価である給料に関しても気になるところです。そこで本記事では、派遣社員の給料について、その仕組みや平均金額などについても詳しく解説していきます。派遣の仕事に興味があるという方は、ぜひ参考にしてください。

 

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派遣社員の給料の仕組み

派遣社員の給料の仕組み

正社員やアルバイト・パートであれば、職場を経営する会社に雇用されているので、直接会社から給料が支払われます。

しかし、派遣社員の場合は実際に働いている職場の企業から給料がでているわけではありません。派遣社員を直接雇用しているのは、派遣会社になります。そのため、派遣社員の給料は、派遣先の企業ではなく派遣会社から出ています。

派遣社員の給料日

派遣社員の給料は、時給制が採用されている場合が多くあり、1ヶ月ごとの給与締めで翌月に給料が支払われます。給料日の設定としては、25日に設定している会社が最も多い傾向にあります。これに次いで、15日などの区切りのある日にちで設定されていることも多いです。

特殊なケースとしては、26日や16日などが設定されている場合もあります。給料日が気になる場合は、派遣会社の担当者に確認しておくと安心です。

派遣社員の場合は、時給制を採用している企業が多い傾向にあるため、働いた時間分の派遣料が派遣先会社から派遣会社に支払われます。その中から、派遣会社が手数料や必要経費などの取り分を除き、残った分を給料として派遣社員に支払われます。そのため、一般的な給料日から1日ほどズレる可能性もあります。

派遣社員の給料には消費税がかかる?

派遣先が派遣社員を使用する派遣料には、消費税がかかっています。ですが、派遣社員自身の給料に消費税がかかるわけではありません。

派遣社員の給料に消費税がかかるように見えるのは、派遣契約を結んでいるのが派遣先企業と派遣会社だからです。上述したように、派遣社員の給料は派遣会社から支払われますが、その賃金自体は派遣料として派遣先の企業から入ってきます。

つまりこのお金の支払いは企業同士の取り引きになり、派遣社員という労働力を提供して、その対価の代金を受け取るという契約になっています。

派遣社員が現場で働いたものに対しての対価は、派遣先企業から派遣会社に支払われるので、その金額は売上になり、消費税が課せられるのです。この消費税こそが、派遣社員の派遣料金にかかっている消費税なのです。そのため、派遣会社は派遣先企業に対して、前もって消費税をプラスした対価を請求しており、派遣料を受け取った段階で、消費税分を支払っていくフローになっています。

派遣社員の給料から消費税が抜かれているわけではないので、ご安心ください。あくまでも、派遣先の企業が派遣会社に支払う派遣料に、消費税が含まれるというわけです。

この仕組みに関しては、派遣の登録前にしっかりと説明をしている派遣会社がありますが、一方で説明のない派遣会社もあります。また、派遣会社によっては、給料明細にしっかりとわかるところに明記するだけの場合もあります。

 

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派遣社員の平均給料

派遣社員の平均給料

全国の派遣社員の詳しい平均給料に関して、図表を用いて解説していきます。

日給:15590円
月給:311,800円
年収:3,741,600円

参考:厚生労働省「令和2年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」

派遣社員全体の平均給料は、約31万円程度でした(日給平均×月の平均労働日数20日)、また年収は370万円程度とわかりました(日給平均×月の平均労働日数240日)。

給料に関しては、同一労働同一賃金法などによってその格差や不遇はなくなっていっていますが、派遣社員の場合は、職場で任される仕事に対しての責任も大きくなく、役職の関係上でも正社員の方が給料は高くなっている傾向があるようです。

しかし、その分働き方の自由度に関しては、派遣社員の方がかなり大きいのは事実です。残業があって会社への拘束力が強い正社員に比べると、仕事の責務が少ない分、派遣社員は一定の仕事量を行いながら、比較的自由な時間を確保することができます。

お金という対価は大切ですが、労働時間が長く自分自身が疲弊してしまうことになれば元も子もありません。そういった意味では、ワークライフバランスが調整できて、充実した日々を過ごせるために派遣社員という働き方を選ぶことも、また確かです。

派遣社員の平均時給

派遣社員の平均時給に関しては、ここ最近でやや下降傾向にあります。

2021年の平均時給は1700円台で推移していたものの、今年に入ってからは徐々に減っていき、最近では、1500円台にまで落ちています。こちらは、三大都市圏の平均時給を参考にしたものです。

派遣社員の地域別平均給料

次に、地域別平均給料を見ていきましょう。派遣社員の平均給料は地域によっても差がでています。地域別平均給料は以下のとおりです。

都道府県 平均年収 都道府県 平均年収
北海道 329万円 滋賀 366万円
青森 293万円 京都 366万円
岩手 329万円 大阪 439万円
宮城 366万円 兵庫 366万円
秋田 293万円 奈良 366万円
山形 329万円 和歌山 329万円
福島 329万円 鳥取 329万円
茨城 366万円 島根 329万円
栃木 366万円 岡山 366万円
群馬 366万円 広島 366万円
埼玉 329万円 山口 366万円
千葉 366万円 徳島 366万円
東京 512万円 香川 329万円
神奈川 403万円 愛媛 329万円
新潟 329万円 高知 329万円
富山 329万円 福岡 366万円
石川 366万円 佐賀 293万円
福井 366万円 長崎 329万円
山梨 329万円 熊本 329万円
長野 366万円 大分 329万円
岐阜 329万円 宮崎 293万円
静岡 366万円 鹿児島 329万円
愛知 403万円 沖縄 293万円
三重 366万円

参考:27年度賃金統計調査・人事院調査票参考

アルバイトの平均時給などと同じような傾向で、都心部に行けば行くほど平均給料はあがっていきます。全国的に300万円台が多い中でも、神奈川県、愛知県、大阪府に関しては400万円台に到達しています。そしてそんな中でも東京都は500万円台に達しています。このように、全国的にみても、都心ほど給料が高くなることが見て取れるでしょう。

次は、職業別で見てみましょう。職業ごとに分けた平均給料は以下のとおりです。

職種 平均給料
鉱業,採石業,砂利採取業 26.6万円
建設業 28.9万円
製造業 20.4万円
電気・ガス・熱供給・水道業 23.2万円
情報通信業 29.1万円
運輸業,郵便業 20.9万円
卸売業,小売業 20.1万円
金融業,保険業 24.6万円
不動産業,物品賃貸業 22.4万円
学術研究,専門・技術サービス業 29.8万円
宿泊業,飲食サービス業 19.0万円
生活関連サービス業,娯楽業 19.1万円
教育,学習支援業 25.8万円
医療,福祉 21.7万円
複合サービス事業 21.4万円

参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」正社員以外のデータ(パート・アルバイトを含む)

どの職業においても、20万円台と大きな差はないということが見て取れます。正規雇用であれば金融系や医療系の給与額は多くなりますが、派遣の仕事であれば、どんな職業に就こうと大きな責任の伴う業務を行う機会が少ないため、平均時給においてもある程度は一定になると言えるでしょう。しかし、建設業や情報通信業、学術研究・専門・技術サービス業に関しては20万円台後半となるため、できるだけ高収入を得たいという方は、こういった業種を選ぶと年収で考えると差が出てくるでしょう。

 

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派遣社員が給料を上げることができるのか

派遣社員が給料を上げることができるのか

いくらワークライフバランスが調整しやすいからといっても、給料は高いに越したことはありません。ここからは、派遣社員が給料を上げることができるのかどうかについて、詳しく解説していきます。

給料アップに必要な要素

何もしなくても給料が上がることはありません。給料アップをしていくためには必要な要素があり、それが以下の2点になります。

  • 勤務態度
  • 業務内容

派遣社員は、派遣先企業で働きはじめる際に、どんな業務を担当するのか、時給はいくらかといった内容を明確に定めています。それが、「労働者派遣契約書」と呼ばれる契約書になります。

この「労働者派遣契約書」に記載されている内容は、言わば「やって当たり前」のことです。そのため、給料アップをねらっていくには、この最低限以上のことをやっていかないといけません。

勤務態度に関しても、どうしても仕方がない理由を除いて、遅刻や欠勤がないことは当たり前です。それ以上に、日頃から滞りなく業務を行い、前向きに仕事に取り組む姿を見せ、周囲からの期待以上の働きをすることが、給料アップにつながります。

業務内容に関しても、「労働者派遣契約書」に記載されている内容は最低限行い、これ以上の成果が見られた場合や、期待以上の成果を出せた時に給料アップにつながります。

派遣先企業では派遣社員の過重労働を防ぐために、契約内容にない仕事を依頼することを原則禁止しています。しかしながら、普段の仕事現場では、「人手が足りてないからちょっと手伝って」といったことは起こり得ます。こういった状況が日常化されてしまうことは問題ですが、給料アップにつなげるチャンスでもあります。「契約にない業務をやっている」というと交渉がしやすくなるからです。

「時給に不満があるから」という理由だけですと給料交渉はできませんが、必要以上の業務をやっているということであれば、正当な理由になるので、給料アップにもつながりやすくなるでしょう。

誰に交渉をするのか

給料アップの交渉をする相手は、基本的には派遣先の上司ではなく、派遣会社の担当営業になります。働く職場は、派遣先の企業ですが、あくまでも雇用関係にあるのは派遣会社で、派遣会社から給与をもらっているため、派遣社員が給料アップの交渉をする場合は、派遣会社の担当営業になります。

その後の流れとしては、この担当営業が派遣先企業に対して時給交渉を行います。しかし、派遣会社にとって、給料アップの交渉はとても難しいものになります。

例えば、時給を100円アップする交渉をするとします。時給だけみるとたった100円だと感じてしまいますが、派遣社員は週5日間のフルタイムで働くため、勤務時間は1月あたり160時間になります。そのため、月給で考えてみると16,000円の昇給になるわけです。

派遣先企業にとっては、正社員を雇用するよりもコストを抑えて人材確保ができるため、派遣社員を導入しているということもあります。そのため、派遣会社の担当としても、給料アップの交渉はかなり労力のかかるものになります。強く要求することで、他の派遣会社に変えようという発想にもなりかねませんので、派遣先企業に対しても強気の交渉が難しいです。派遣社員の給料アップ交渉はかなりハードルが高く、実際に時給を上げることができても数十円単位であることが多いです。

いつ交渉するのか

給料アップの交渉は、遅すぎるのも早すぎるのも良くありません。「現在の契約の更新1ヶ月前」というタイミングが最も効果的だと言えます。

派遣会社の担当者は、1人あたり複数人もの派遣社員を担当しています。そのため、契約更新よりもかなり前に給料アップの話を持ち掛けても、業務に追われて話を忘れ去られてしまう可能性があります。

一方で、契約更新の直前に交渉をしてしまうと、「今回はもう間に合わないから、次回相談しましょう」と先延ばしにされる可能性があります。そうなってしまうと、次回の契約更新まで、仕事量に対する給料に不満を感じながら働かないといけません。

派遣会社の担当者は、「給料をあげてもらうことはできないか?」という交渉には慣れているはずです。タイミングを逃さないように、更新の1〜2ヶ月前を目安に相談をしてみると、現実的に昇給ができるのかを含めて準備を進めてくれるはずです。

以上、派遣社員の給料について解説しました。

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