「アルバイト求人を出しても応募が来ない」「せっかく採用してもすぐ辞めてしまう」といった悩みを抱えている採用担当者の方からご相談をいただきます。ここ数年、アルバイト人材の確保は、多くの業界・職種でも大きな課題になっています。
アルバイトの採用難は一時的なものではなく、日本社会全体の構造的な変化によると考えられます。ただ「人手不足だ」と嘆くだけではなく、何が背景にあるのかを理解し、現実に即した採用や定着の戦略を立て直すことが求められています。
本記事では、なぜアルバイトの応募が集まらないのか、その原因を紐解きながら、明日から実践できる具体的な解決策を解説しますので、採用活動に課題を抱えられている方は、ぜひご参考にしてください。
応募が集まらない理由:人手不足の背景
まず、アルバイトの応募が集まらない理由として、外的要因となる時代背景や市場変化、求職者の意識・志向性の変化について解説します。
1. アルバイト労働市場の変化と求職者意識の多様化
現在の日本では、物価上昇と人手不足を背景に賃上げの動きが進んでいます。実際に最低賃金の時給も毎年40〜50円ずつ上がっています。また、コロナウイルスによる影響で、特に若者の働き方に対する意識が変化し、パンデミック後も一時的に採用ニーズが激減した飲食業や販売業は人が集まりにくくなりました。働き方の柔軟性やスキル・経験値の有無、安全性などを重視するようになり、プライベートを含む使える時間の中で、バイトの優先度にも変化がでています。さらに、コロナ禍に激減した外国人労働者が、その後も円安の影響などで戻りが悪いことも、影響していると考えられます。
最低時給の上昇により時給差がつけにくく、また単に「時給が高い」だけではアルバイトが集まらない時代に突入しています。働き手は「より良い条件・環境」を求め、働く場所を選ぶようになっています。
全国の有効求人倍率は1倍を超え続け、求職者にとって選択肢は豊富になり、一方で、企業間の採用競争は年々激しさを増しています。特に飲食、販売、警備、物流といった「現場職」では人材確保がますます難しくなっています。
2. 少子高齢化と労働人口の減少
ご存知の通りですが、日本は少子高齢化が急速に進行しており、アルバイト市場においても若年層の人口そのものが減少傾向であることが影響します。2040年にはパート・アルバイト人口が現在より17%減少すると予測されており、労働力不足は今後さらに深刻化する見通しになっています。
これまで学生を中心としたアルバイトに頼ってきた企業は、シニア層や外国人労働者といった新しい層へのアプローチや、デュアルワーカーの確保なども求められるようになってきました。
3. 働き方ニーズの多様化
「お金を稼ぐためのアルバイト」から「ワークライフバランス」「自己実現」を重視する働き方へ変化しています。Z世代と言われる10〜20代の特徴でもありますが、現在は仕事を選べることもあり、お金以外の要素にも目を向けていると考えられます。特にコロナ禍以降、テレワークやギグワークの浸透により、働き方の選択肢が多様化しました。
求職者は「自分に合った働き方」を重視し、柔軟なシフトや副業容認といった条件を求める傾向が強まっています。こうしたニーズに応えられない企業は、求職者から選ばれにくくなってしまう可能性があります。
企業に及ぶ人手不足の影響

人手不足になると、企業にどういった影響を及ぼすのか、簡単にまとめてみました。周知のこととは思いますが、現状どの段階の影響が出ているか確認してみてください。
1. 既存スタッフの負担増と連鎖退職
人手不足が続くと、現場スタッフにかかる負担は増大し、疲労やストレスから退職者が続出するケースがあります。こうなると、さらに人手不足を加速させる「負のスパイラル」に陥ってしまいます。リーダー格のスタッフが辞めると、職場の士気低下にも直結し、採用どころか事業や店舗の現状維持さえ難しくなってしまいます。
2. サービス品質の低下と顧客離れ
人手不足によるサービス低下は、顧客満足度にも直結します。余裕がなくなったスタッフによって対応が悪い、ミスが多いといったクレームが増えてしまうと、リピーターは減少し、売上にも大きな影響を及ぼします。悪い口コミがSNSで拡散されれば、企業ブランドにも傷がつき、元に戻すまで多大な時間と労力がかかってしまいます。
3. 業績悪化と事業継続の危機
採用・教育コストは増加する一方、上記の理由などで売上は伸び悩み、最終的には店舗の縮小や閉鎖に追い込まれるケースも珍しくありません。人手不足は単なる現場の問題ではなく、企業全体の経営リスクに直結しているのです。
実際に知人のラーメン屋さんで失敗したケースを耳にしました。人気のラーメン屋さんで店舗拡大を進めたのですが、3店舗目のスタッフが十分に集まらず、営業時間を短くして我慢して運営していました。しかし、人員補充がうまくいかないまま業績は好転せず、任せていた店長が退職したのをきっかけに次々にスタッフが辞めてしまい、結局1年あまりで1店舗に戻したそうです。
応募を集めるための具体策
1. 採用ターゲットの明確化
まず必要なのは、「誰に応募してほしいのか」を明確にすることです。学生、主婦、シニア、副業希望者など、ターゲット層に応じたペルソナを設定し、それぞれのニーズに合った求人内容にブラッシュアップしていく必要があります。
例えば、子育て中の主婦層なら「急な休みに対応できるシフト柔軟性」、学生なら「テスト期間の配慮」といった具体的な訴求ポイントが効果的です。
2. 魅力的な求人広告の作成
求人広告は単なる労働条件の羅列ではNGです。ターゲット人材(応募者)の視点に立って、知りたいことを明記する必要があります。例えば、職場の雰囲気を画像で表現したり、先輩スタッフのリアルな声を伝える工夫などが求められます。
また、仕事内容はできるだけ具体的に書き、応募者がイメージしやすい表現を心がけましょう。さらに、企業理念や働く意味を伝えることで、「ここで働くことの価値」を感じてもらうことが応募促進に繋がります。前述した通り、売り手市場なので求職者は仕事を選べます。お金のためだけにアルバイトを選ぶ人が減っているので、こういった数値化できない条件も重要になります。
3. 採用チャネルの多様化
大手アルバイト求人サイトだけでなく、特化型サイト、自社サイト、SNSなど、多様なチャネルを必要に応じて使い分けましょう。特に若年層向けにはSNSも有効です。自社の雰囲気をダイレクトに伝え、親近感を醸成できます。特化型サイトでは、大学生集客に非常に強い「ガクセイ協賛」も有効です。
さらに、既存スタッフからの紹介(リファラル採用)も有力な手段です。職場をよく知るスタッフの紹介は、ミスマッチを防ぐ効果も期待できます。
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4. 面接プロセスの見直し
今や面接は「企業が選ぶ場」だけではなく、「企業が選ばれる場」になっていると認識しましょう。応募者にストレスを与えないオンライン面接の導入や、迅速な選考・フィードバックを徹底することが、応募者の離脱を防ぎます。
面接では条件確認だけでなく、自社のビジョンや働くことで得られるメリットを積極的に伝え、応募者に共感してもらうことも大事になります。
採用後の定着率を高めるポイント

せっかく採用できても、すぐに辞めてしまっては意味がありません。定着率向上には、以下のような取り組みが欠かせません。これらは、アルバイトを集めるための求人票に載せるアピールポイントになるため、採用強化にもつながります。
1. 労働条件・待遇の見直し
時給やシフトの柔軟性、交通費支給、福利厚生など、基本的な条件面を整備することは、まず第一歩です。競合他社と比べて見劣りしていないか、定期的に見直してみるとよいでしょう。
2. 教育・研修の充実
新人アルバイト向けのマニュアル整備、先輩によるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)、スキルアップ研修の実施など、安心して働ける環境づくりが重要です。
3. 職場の人間関係の改善
職場の雰囲気が悪いと、どんなに条件が良くても定着しません。それどころか悪い口コミ情報が残り、採用活動にもマイナスになります。定期的な面談やミーティング、懇親会などを通じて、スタッフ同士のコミュニケーションを活性化させましょう。
4. 感謝と評価の可視化
日々の小さな成果にもきちんと感謝し、評価を伝えることがモチベーション維持に繋がります。昇給やポジションアップといった明確なキャリアパスを用意することも、長期的な定着に効果的ですし、求人募集時のアピールポイントとして強くなります。
人手不足解消に向けた実践ステップ
アルバイト採用の難しさは、現場感覚だけではなかなか打開できない問題です。しかし、着実に現状を分析し、実行可能なステップを踏めば、状況を好転させることはできます。ここでは、実際に成果を上げている企業の事例も交えながら、解決に向けた具体的なアクションをご紹介します。
1. 現状把握と課題の特定
まず、現場で実際に何が起きているのかを把握することです。
- どのような点に職場のスタッフは魅力を感じているか
- 現在の労働環境で不満に感じていることはないか
- バイト探しの際に重視していた条件は何か
- 定着しているスタッフの共通点は?
こうした内容をヒアリングすることで、求人に反映すべき訴求ポイントや、離職防止に必要な改善点が見えてきます。
2. 施策の優先順位付けと実行計画
採用難が深刻な場合は、即効性のある施策を先行させる必要がありますが、長期的には教育体制整備やコミュニケーション改善といった定着施策にも着手していくことが必要になります。
- 即効型:給与水準の見直し、柔軟シフト導入、求人媒体の検討
- 定着型:OJT研修の充実、面談制度の設置、評価基準の明確化
短期成果と長期成果の両輪で、採用から定着までの流れを整備していくことが鍵です。
3. 継続的な改善と効果検証
施策をやりっぱなしにするのではなく、PDCAサイクルを回していくことが重要になります。アルバイトスタッフの声を積極的に取り入れて、施策に反映していきましょう。
アルバイト採用を取り巻く環境は、今後ますます厳しくなっていきます。しかし、しっかりとした戦略を立て、ターゲットに合わせた採用活動と職場環境の改善を行うことで、着実に結果は出せます。
アルバイトスタッフは、単なる労働力ではなく、企業の成長を支える要です。「アルバイトが集まらないのはうちだけ」と思わず、まずは現状を正確に把握し、小さな改善から始めてみましょう。
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