アルバイトは個人の時間を大切にしながら働くことができる自由度の高い働き方です。アルバイトの中でも、フルタイムの仕事、パートタイムの仕事というのを、求人の中でも目にすることがあると思います。本記事では、フルタイムとパートタイムの違いについて詳しく解説していきます。
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フルタイムとパートタイムの違い
まずは、フルタイムとパートタイムの違いについて主に雇用条件や勤務時間の視点から解説していきます。
パートタイムとは
パートタイムとは、短時間勤務のことを指します。つまり、フルタイムよりも短い時間で働くということで、学生バイトなどと同じように、1日あたり数時間程度の労働時間を働くのがパートタイムです。また、出勤日数に関しても週5日間をフルで働く訳ではなく、週に2〜3日程度という場合が多いです。学生が学業の傍ら行う仕事がバイトと言われる一方、専業主婦・主夫が子育てや育児の傍らで行う仕事を、パートと呼ぶことが多いです。どちらもパートタイム労働者となります。
フルタイムとは
フルタイムとは、勤務先の企業の正社員と同等の勤務時間で働くことを指します。パートタイムは、企業の稼働時間の一部を担うスタッフというニュアンスでしたが、フルタイムは文字通り企業の全稼働時間を担うスタッフで、正規雇用の社員と同等の時間帯を働くことになります。また、勤務日数も基本的には週5日間フルで働くことを指します。
フルタイム≠正社員
フルタイムは、週5勤務で正社員と同様の勤務時間を働くため、「フルタイム」イコール「正社員」だと認識されている方もいらっしゃるかも知れません。しかし、フルタイムだからといって正社員であるとは限りません。
1日あたり8時間働き、週5日で勤務するパートスタッフや、派遣社員、業務委託を受けた個人などもいます。そのため、必ずしもフルタイム=正社員ではないのです。このように、パートやアルバイトとして雇用されていても、より多く働いて稼ぎたいという個人の条件によっては、フルタイム勤務をすることもあります。その他にも、派遣社員や業務委託を受ける個人など、正社員ではなくてもフルタイムで働いている方は多く、ニュアンスの違いにも注意が必要でしょう。
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正社員とパートタイム労働者の違い
次に、正社員とパートタイムの違いについて、雇用条件や受けられる待遇などを踏まえて詳しく解説していきます。
1.雇用形態
雇用形態については、大きく違いがあり、正社員は正規雇用、パートタイムは非正規雇用になります。この雇用形態が異なることで、下記の内容が大きく違っていきます。
2.雇用期間
雇用期間に関しては、正社員は期限のない無期契約です。一方、パートタイムは一般的には有期契約になり、最長1年の契約を終えれば雇用契約を再度結び継続して働くことになります。つまり、契約更新の際に、企業側から更新をしないといわれる可能性もあります。その点、正社員であれば、契約更新などありませんので、安心して働くことができるでしょう。
また、パートタイムでも無期契約はあり、最初から無期契約のケースもあれば、5年勤めると無期に転換する権利が発生します。改正労働契約法により、累積の契約期間が5年を超えると、次の契約時に無期労働契約への転換を求めることができます。これを「無期転換ルール」「5年ルール」とも呼ばれています。
3.給与形態
給与形態については、正社員があらかじめ定められた月給での支払い、パートタイムは一般的には時給換算での支払いになります。正社員は毎月決まった給与があり、その他に残業代などが含まれて支払われる一方で、パートタイムは働いた時間分の給与になるため、繁忙期と閑散期によって給与の格差が生まれます。
4.給与額
給与額にも大きく違いがあり、パートタイムの収入の全国月間平均額は99,827円となっています。(厚生労働省の「毎月勤労統計調査 平成30年分結果確報」より)一方で、正社員であれば、この倍額近くの給与が月額で支払われているケースがほとんどです。ただし、パートタイムは、学生や主婦など扶養内で働く人も含まれるため、一概に倍近い差があるとは言えません。
5.福利厚生
これまでは、正社員の福利厚生が充実している一方で、パートタイムは福利厚生が十分に利用できない状況でした。
しかし、2020年に施行された「パートタイム・有期雇用労働法」で有期雇用労働者と正社員との間で、福利厚生や給料などで待遇差を設けることが禁止されました。
ただし、パートタイムは会社の福利厚生を100%利用することが難しいケースもあります。
福利厚生には、法律で義務付けられた「法定福利厚生」と企業が独自に設けている「法定外福利厚生」の2つがあります。前者はすべての労働者が十分に利用することができますが、後者は会社が独自に条件やルールを設定しているため、就業時間が短いパートタイムでは条件を満たしづらいことがあるでしょう。
6.税金と保険
税金と保険に関しては、正社員とパートタイムの違いはありません。これは、正社員もパートタイムも法律上は同じ「労働者」になるからです。そのため、正社員もパートタイムと年収額が100万円を超えれば住民税がかかりますし、103万を超えれば所得税がかかります。また、130万を超えれば厚生年金や健康保険料がかかってきます。
7.有給休暇
有給休暇に関しては、週あたりの所定労働日数や勤務時間、勤続年数によって変わってきます。有給休暇の条件自体は平等ですが、パートタイムはその性質上、正社員と同じ勤続年数であったとしても、週あたりの労働時間が短いため、もらえる日数は少なくなります。どちらも半年以上勤務してから有給休暇が発生します。
勤続年数 | 付与日数 |
半年 | 10日 |
1年半 | 11日 |
2年半 | 12日 |
3年半 | 14日 |
4年半 | 16日 |
5年半 | 18日 |
6年半 | 20日 |
週1日勤務 | 週2 | 週3 | 週4 | |
半年 | 1日 | 3日 | 5日 | 7日 |
1年半 | 2日 | 4日 | 6日 | 8日 |
2年半 | 2日 | 4日 | 6日 | 9日 |
3年半 | 2日 | 5日 | 8日 | 10日 |
4年半 | 3日 | 6日 | 9日 | 12日 |
5年半 | 3日 | 6日 | 10日 | 13日 |
6年半 | 3日 | 7日 | 11日 | 15日 |
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パートタイムからフルタイムに切り替える注意点
パートタイムからフルタイムに切り替えることで、勤務時間と勤務日数が増えますので、支払われる給与も増え経済的な余裕が生まれることは、間違いありません。そのため、パートタイムからフルタイムへの切り替えを考える人も多くいらっしゃいます。その際の注意点を詳しく解説していきます。
扶養から外れてしまう
まずはじめに、扶養から外れてしまうということについてです。
フルタイムで働き年収額が130万円を超えると家族の扶養から外れてしまいます。扶養を外れて年金や保険料が引かれることになると、その分の支払いが増えることになります。特に、年収額が130万円〜145万円程度の絶妙な金額であれば、逆に手取りが少なくなってしまう可能性があります。これを踏まえて、手取りがプラスになる目安としては年収額で150万円以上稼げるように調整するとよいでしょう。せっかくパートタイムからフルタイムに変更して頑張って働いても、その分が保険などの支払いに変われば意味がありません。
配偶者や家族の収入が減る
次に、配偶者や家族の収入が減るということについてです。
パートタイムで働いた時は家族の扶養に入って働いていますが、フルタイムに変更して収入が年間103万円を越えて、家族の扶養を外れた場合は注意が必要です。
配偶者の勤務先の会社から家族手当が支給されている場合、ほとんどの家族手当の条件は「年収額が103万もしくは、130万円以下の収入の配偶者、家族がいる」となっています。そのため、上述した保険のケースと同様、年収額が103万円から少し稼いだ程度であれば、世帯収入全体でみると、家族手当がもらえない分マイナスになってしまう可能性があります。
このように、フルタイムに変わって頑張って働いたとしても、保険の支払いや手当てが無くなるといったケースで世帯収入の総額に影響が出る可能性があります。この点も踏まえて働くことが必要です。
残業/仕事が増える
次に、残業や仕事が増えるという点についてです。
パートタイムからフルタイムに変わり、企業の業務全般にフルコミットできるようになることで、企業側から任せられる仕事も増えていくはずです。はじめのうちは仕事の難易度が上がったことで、できないストレスを感じたり、残業が増えたりという負担が増えることもあるでしょう。当然、支給される給与もあがるため仕方ないとも言えますが、生活にも影響を与えるため、生活を含めて総合的に考えてからフルタイムの仕事をはじめることをおすすめします。
体力的にきついと感じることもある
最後に、体力的にきついと感じることもあるということについてです。
パートタイムの仕事は勤務日数も少なく、勤務時間も短いです。パートタイムは、1日あたり3〜4時間労働というケースが多いため、その時間に慣れてしまっています。この状態から一気に1日8時間労働に変われば、身体的な疲れを感じることでしょう。勤務時間や日数を急激に増やすのではなく、生活リズムや身体の調子を考慮して徐々に増やしていけるとよいでしょう。
働き方は、それぞれのライフスタイルに合わせて選ぶべきであり、法整備も整ってきています。必ずしもフルタイムが良いパートタイムが不遇と言うわけではないので、ご自身のライフスタイルや働く目的に合わせて選択していきましょう。
以上、パートタイム労働者とフルタイム労働者の違いについて、様々な視点から解説をしました。パートタイムでのお仕事に興味を持たれた方は、ぜひ求人情報サイト「ギガバイト」をご利用ください。ギガバイトでは、全国のパートやアルバイトに関する求人を多数掲載しております。
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