派遣社員として働く方の中でも、家族の扶養内で働きたいという方も多くいます。派遣社員は、日中の時間帯にフルタイムで働くイメージがあるかも知れませんが、時短勤務で働くことも可能なので、扶養内の働きに抑えることができる求人もあります。
そこで本記事では、派遣社員が扶養内で働く方法について詳しく解説しています。家族の扶養控除内で働きたいという方は、ぜひ参考にしてください。
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扶養内で働くことができる派遣の仕事はあるの?

給与を扶養内に抑えて働くとなると、勤務時間も限定されるので、パートやアルバイトなどのパートタイム労働のイメージが強いかも知れません。一方で、派遣社員は正社員と同じように、日中の時間帯をフルタイムで働くイメージが強いかも知れませんが、派遣の仕事でも扶養内で働くことができる、時短勤務の求人はあります。
扶養内で働くために押さえておくべき年収の壁

扶養には、大きく分けて「社会保険上の扶養」と「税制上の扶養」の2つがあります。
「社会保険上の扶養」は、健康保険や厚生年金といった会社の社会保険に、家族も一緒に加入している場合の扶養のことです。また、配偶者控除や配偶者特別控除などを受けるときの扶養が、「税制上の扶養」になります。
同じ扶養にはなりますが、その内容は異なる制度で、年収が増えるにつれて税金が発生したり、個別で保険に入ったり、控除が減ったりしていきます。ここからは、扶養内で働くために押さえておくべき年収の壁についてひとつずつ解説していきます。
100万円:住民税
年収が一定額を超えると住民税が課税されます。住民税の非課税限度額は自治体や扶養親族の有無などによって異なりますが、給与収入のみの場合は、おおむね100万円台前半が目安です。ここが最初の年収の壁になり、年収が100万円を超えると住民税を支払う可能性が発生します。しかし、住民税の明確な金額に関しては、自治体によって異なることがあるので、正確な金額は居住地によってかわってきます。詳しい情報は、居住地を管轄するホームページで確認することができます。
社会保険加入の基準(2026年10月から変更)
これまで「106万円の壁」と呼ばれていた社会保険の加入基準は、2026年10月から見直されます。これにより、月額賃金8万8,000円以上という賃金要件は撤廃され、収入額ではなく、働き方がより重視される制度になります。派遣社員の場合は、派遣先ではなく派遣元の派遣会社が加入先となります。
2026年10月以降は、月額賃金8万8,000円以上という条件はなくなります。そのため、「106万円を超えるかどうか」を気にする必要はなくなり、勤務時間などの条件を満たすかどうかが加入の判断基準になります。
2026年10月以降の主な加入条件は、週の所定労働時間が20時間以上であること、2か月を超えて雇用される見込みがあること、学生ではないことなどです。また、2026年8月時点では企業規模要件(厚生年金保険の被保険者数51人以上)も引き続き適用されます。なお、この企業規模要件は2027年以降、段階的に撤廃される予定です。
なお、勤務先の社会保険の加入対象とならない場合でも、年間収入の見込みが130万円以上になると、原則として配偶者などの社会保険上の扶養から外れます。そのため、2026年10月以降は「106万円の壁」ではなく、「週20時間以上働くかどうか」と「130万円の扶養基準」の2点を意識して働き方を考えることが大切です。
130万円:社会保険(全ての方)
年収130万円は、家族の健康保険の扶養に入れるかどうかを判断する目安です。一般的には、今後1年間の収入見込みが130万円以上となる場合などに扶養から外れます。年収130万円の壁は、社会保険上の扶養に関するもので、一般的に扶養内で働くという認識は、この年収130万円のラインであることが多いです。社会保険の年収の計算には交通費や手当も年収に含まれます。
健康保険では、被扶養者として認定されるための収入基準として、年間収入見込み130万円未満(一定の場合を除く)が目安となっています。このラインを超えると家族の扶養から外れることになります。家族の扶養から外れるということは、自分自身が会社の社会保険に加入しないといけないということです。
178万円:所得税
2026年分以降は、給与収入のみの場合、年収178万円までは所得税がかからない仕組みに改正されました。これまで「103万円の壁」と呼ばれていた所得税の課税ラインは、2026年から「178万円の壁」へ引き上げられています。また、配偶者控除・配偶者特別控除の適用要件も見直されています。所得税の課税ラインと配偶者控除の適用基準は同じではないため、「178万円を超えたらすぐに配偶者控除がなくなる」というわけではありません。
なお、この所得税の基準と、社会保険の扶養は別の制度であるため、所得税がかからなくても社会保険へ加入しなければならない場合があります。
136〜207万円:配偶者特別控除(給与収入のみの場合)
配偶者控除の対象となる給与収入の上限は、2026年分から136万円まで引き上げられました。136万円を超えた場合でも、一定の範囲までは配偶者特別控除の対象となります。給与収入のみの場合は、おおむね207万円までは配偶者特別控除を受けることができますが、収入が増えるにつれて控除額は段階的に少なくなります。
派遣社員が扶養内で働くポイント

扶養内で働くといっても、年収で線引きがされており、年収が増額することによって、少しずつ扶養から外れていきます。
ここからは、派遣社員が扶養内で働くポイントについて解説していきます。
家族と相談し、どこまで働くかを決める
上記のとおり、年収が増額することによって扶養が外れていきます。そのため、どの年収のラインまでは働いても良いという線引きを、家族と相談し決めておくとよいでしょう。
収入が増えることで世帯収入が増えるケースもありますが、社会保険料の負担が発生したり、配偶者控除・配偶者特別控除の適用額が変わったりすることで、手取り額が思ったほど増えない場合もあります。そのため、働き方は世帯全体の収入や保険料負担を踏まえて検討するとよいでしょう。
希望する働き方に応じて、年間収入だけでなく、週の労働時間や勤務日数もあわせて確認しましょう。2026年10月以降は、社会保険加入において収入額よりも週20時間以上働くかどうかが重要になります。そうすると、具体的に働ける時間がみえてきます。
家族の扶養に入るための特殊な条件がないか確認する
家族の扶養に入るために、特殊な条件がないか確認しておくことも大切です。上述した年収以外の条件は、以下のとおりです。
- 年間収入の見込みが扶養認定基準以内であること
- 国内の住居者であること
- 3親等以内の親族であること
このように、家族の保険に入り続けるためには年収以外にも条件があります。加入する保険の種類にもよりますが、一般的には上記の3つが特殊な条件として挙げられます。
社会保険の扶養に入るためには、原則として年間収入の見込みが130万円未満であることが条件です。2026年4月からは、実際の収入だけでなく、雇用契約書などに記載された年間収入見込みも扶養認定の判断材料となります。さらに、被扶養者と同居の場合は、扶養者の年収の半分未満であることが条件になり、別居の場合であれば、仕送りをしている金額よりも少額であることが条件になります。
また、国内の住居者であることも条件になります。これまでは、一定の要件を満たしていれば被扶養者になれましたが、健康保険法が一部改正されたことにより、海外居住者に関しては、特例を除いて被扶養者になることができなくなりました。そのため、国内の住居者であるということも、扶養に入る条件になります。
最後は、3親等以内の親族であるという条件です。扶養に入れるのは、配偶者・子・父母をはじめ、孫・兄弟姉妹に限られます。それ以外の親族に関しては、同居をしているということが条件になります。
求人を探す際は「扶養内OK」の求人に絞る
扶養内で働きたいという方は、求人を探す際に「扶養内OK」という条件を入れて求人を絞ってみるとよいでしょう。そうすることで、扶養内で働ける派遣求人を一覧で見比べることができます。また、派遣会社にも扶養内で働きたい旨を伝えておきましょう。
また、求人票に「扶養内OK」と記載されていても、勤務時間や契約内容によっては社会保険の加入対象となる場合があります。勤務条件については派遣会社にも確認しておきましょう。
派遣社員が扶養に入る手続きと外れる手続き

年収によって家族の扶養に入ること、外れることができますが、年収などの条件を満たしたからといって自動的に手続きが進むわけではありません。
ここからは、派遣社員が扶養に入る手続きと外れる手続きについて解説していきます。
1.家族が加入している健康保険の被扶養者になる手続き
家族の保険に入る手続きは、家族の勤務先を通して行います。
家族が働く会社の担当部署に、手続きに必要な書類を提出します。必要になってくる書類は、健康保険組合によって異なります。こちらの書類は、この担当部署で確認をしてもらいましょう。
また、税制上の扶養については、勤務先の年末調整や確定申告で配偶者控除・配偶者特別控除などの適用を受けます。この「扶養控除申告書」に関しては、勤務先で保管されることになります。
2.家族の保険から外れる手続き
家族の保険から外れる手続きは、家族が勤務する会社の担当部署へ連絡して、手続きをすすめてもらいます。
扶養に入るとき同じように、担当部署の方に必要になる書類を確認してもらいましょう。基本的には、「健康保険被扶養者(異動)届」のほか、収入を確認できる書類や雇用契約書などの提出を求められる場合があります。
扶養から外れる理由として多いのは、被保険者の方の離婚によるものや、年間収入の見込みが扶養認定基準を超えた場合などには、扶養から外れる手続きが必要になります。扶養から外れれば、派遣元の会社で社会保険に加入することになります。条件を満たしていない場合は、国民年金・国民健康保険に加入します。
3.家族を自分の保険に入れる手続き
家族を自分の保険に入れる手続きは、自分が働く派遣会社で手続きを行います。
一定の要件を満たしていることが前提ですが、派遣社員の方でも、家族を扶養に入れることができます。まずは、所属する派遣会社に相談することからはじめましょう。
派遣社員が家族を扶養に入れるための要件は、社会保険の扶養に入れる場合と、税制上の扶養に入れる場合で異なります。以下でそれぞれを解説していきます。
社会保険の扶養に入れる要件としては、扶養者となる派遣社員が、社会保険に加入していることが必要です。また、被扶養者となる家族が、扶養に入る収入面などの要件を満たしているということが必要になってきます。
そもそも、自分の扶養に家族を入れるのに、自分が社会保険に入っていないということはないですし、被扶養者となる家族も、年間収入の見込みなど健康保険の認定基準を満たしている必要があります。続いて、税制上の扶養に入れる要件ですが、控除対象扶養親族と認められていることが必要になります。
このように、社会保険の扶養と税制上の扶養とでは、扶養に入れるための要件が異なります。それぞれ、自分が所属している派遣元に確認してみることをおすすめします。
以上、派遣社員の扶養内での働き方について解説しました。扶養内に抑えて派遣社員として働きたいという方は、ぜひ求人情報サイト「ギガバイト」をご利用ください。
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